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本番と緊張


本番と緊張

今年度も残り少なくなり、入試も大詰めになってきました。

これから受験に臨むみなさんは、だんだん緊張感も増してきたのではないでしょうか。


僕は人前でチェロを演奏する趣味を持っているため、まぁ言ってみればみずから進んで緊張するステージへと出ていく訳です。

もう30年以上になりますが、今でも本番前日はあれこれ考えて寝つきが悪く、当日ステージに出る前はかなり緊張します。


ピアノ伴奏だけのソロでも、4人で弾く弦楽四重奏でも、70〜100人の中の一人として弾くオーケストラでも同じように緊張します。


今はコロナのために演奏機会もかなり減っていますが、そんな緊張と年間20回以上付き合っていても、それは慣れて消えてくれるものではなく、しかし味方にもなってくれるもののような気がします。


僕が感じる緊張は2種類あります。

これから大事な時間が始まる、やってきたことを100%出したいという前向きな緊張と、

これから大事な時間なのに、準備不足だなぁ、失敗したら恥ずかしいなぁという焦りに近い緊張です。


もちろん音楽に、これだけやれば充分なんてことはありません。

野球だって、これだけ練習すれば絶対ホームラン!なんてことはないですし、剣道だって必ず一本取れる究極奥義なんてものはありません。たぶん。

勉強でも、余裕で満点取れるだけの準備をして受験に臨める人なんて、きっと10万人に1人です。その人だってきっと緊張しているはずです。


ただ、自分が今このステージに上がるためにやれるだけのことはやったと感じているか、まだ考え尽くしていない、練習が足りないと思っているかでは、緊張の質は大きく違います。

いくら練習しても弾けないのに本番の日はやってくる。そんな時も、逃げるわけにはいきません、不安は隠して堂々とステージに登場する以外の選択肢はないのです

緊張しない訳がありません。


それでも、練習しても練習しても弾けなかったところが、本番だけうまくいった!という経験は何度もあります。何度もやってきたことは、本番の緊張で集中力が高められてうまくいくことはあるのです。


失敗するのは、ここは簡単だから練習しなくても大丈夫、なんて思ってたところ、難しいのになんとなくごまかせていたところです。練習で一度も間違えたことがないのに、本番ではその音符の景色がイメージ出来なくなって、違う音を出したり、長さを間違えたり、

また、この先がヤバいんだよなぁなんて考えてると、そこにたどり着く前に何でもない場所をミスしたりします。


勉強と似ていますよね。


問題が難しいか簡単か、ではなく、解くための練習に取り組んでいたかどうか、見ないふりをしていないか。

その答えは、当日ちゃんと返ってきます。



受験のための準備は進んでいますか?

もっと早く始めればよかった、あの時ゲームばっかりしてた時間が戻ってこないかな、もうそんなことを気にして焦るのはやめておきましょう。

今からできることがあるはずです。


受験当日は、今まで感じたことがないほど緊張するかも知れません。でもそれはきっと集中力に変わってくれます。最後までその集中力が続くように、しっかり食べて、しっかり睡眠を取っておきましょうね。


Hiroshi Kumagai♫



本番と緊張
熊谷 担当【小中学生:理系・受験 / 高校生:数学・物理・化学】
得意技:1度に10の解法を脳内で整理しながら一人ひとりの質問に対応する個別指導
好きな食べ物:中華料理
趣味:チェロ
好きな言葉:初心忘るべからず

2022.02.21

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