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人はなぜ騙されるのか
人はなぜ騙されるのか
こんにちは。あまりの暑さに古川教室の装飾にひまわりを取り入れはじめた伊藤です。
今年は梅雨はまだ来ないのでしょうか…。
さて、みなさんは「DHMO」という物質をご存知でしょうか。
(少々、堅苦しい表現が続きますが、お付き合いください…)
この物質は
・水酸と呼ばれ、酸性雨の主成分である
・材料の腐食を進行させ、さび付かせる
・電気事故の原因となり、自動車のブレーキの効果を低下させる
・重篤なやけどの原因となりうる
等の性質があるにも関わらず、現在世界中の工場などで頻繁に用いられており
人間が大量摂取した結果、死に至ったケースも報告されています。
…ここまで、読むと、恐ろし気な物質のように感じる人も多いと思います。
「DHMO…ジハイドロゲンモノオキサイド」
化学物質の読み方にそって直訳すると「一酸化二水素」
化学式で表すと「H2O」
一般的に使われている名称で言えば「水」のことですね。
上記の性質はなにも間違っていません。
酸性雨は水に、様々なガスが溶け込んでいますし、
金属を濡れたままにしているとさびやすくなります。
「水中毒」での死亡例も実際にあります。
14歳の少年が「人はなぜ騙されるのか」というテーマで
大人に「DHMO」の危険性について訴え、
規制を求める署名を呼び掛けたところ
50人中43人が賛同し、署名をした、という結果が出たそうです。
この例は笑い話として広まっていますが、
専門用語らしきものを交えた言葉ひとつで
印象ががらっと変えられてしまうことは非常に怖いですよね。
騙されていることにすら気づかないまま
損をし続けているなんてこともあるかもしれません。
「なんだか難しそうな文章…」を読み解く力がついているか。
難しそうな用語の意味を知っているか。
そういうものと出会ったときにきちんと調べて判断できるか。
その力を養うために、勉強は必要だと思います。
現在「正しいとされているもの」を基準として身につけておくことは
自分の身を守ることにきっと役立ちます。
…テスト前後のこの時期、
「自分の人生に落いてこの勉強はなぜ必要なのか」と
ぼやく子供たちとの遭遇率が高まってきているので
そんなことをぼんやりと考えている伊藤でした。
ぼやきだけじゃなく、テストが終わった後も
ちゃんと考えられるといいですね!
2021.06.18