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「はるのおもひで」


「はるのおもひで」
今朝、私が住む登米市では小雪が舞っていました。
最低気温もかなり低く、寒の戻りとでも言うのでしょうか、なんとも日本風な表現ですね。
 
さて、今日は春らしいことを書きたいと思います。
 
毎年、この季節になると、若山牧水の歌
「沈丁花  いまだは咲かぬ 葉がくれの  くれなゐ蕾(つぼみ)  匂ひこぼるる」 を思い出します。
 
自分なりの解釈で短歌を詠むというのが数人の友達との間で流行っていまして、どんな歌も作者の思いとはかなりずれた独自の解釈(当時は全部恋愛シリーズに置き換えて読むのが流行っていました)をつけては披露するようなことを遊びでやっていました。
・・と言っても私は高校三年間運動部だったので、どちらかというといわゆる乙女ちゃんではなかったのですが・・・。
 
上の牧水の歌はそのときに覚えたものですが、繊細な五感で季節を感じることができる大人になりたいものだと思っていました。しかし、当時は沈丁花がどんな花なのかも知りませんでしたし、願望だけはありましたがたくさんのお花の名前を知っているような女の子でもありませんでした。
 
 
今から〇年前の3月、大学に合格し、親元から離れ初めての1人暮らし。
引越しも終わり、アパートの周囲を一人で探検していると、近所のお宅の庭の木の塀の上から歩道にちょっとだけ伸びてた枝から何ともいえない、良い香りがしました。
(・・・ここまで書いて香りを形容することの難しさに気がつきました・・・)
 
それから大学を卒業するまでの数年間、春になるとその香りに癒されてきました。
何という花なのかは分からないし、花も小さくてよく分からない・・・けれど、私にとっては、確実に春の訪れを知らせてくれるものになりました。
 
それからずいぶん大人(???)になり、サクセスセミナー古川教室で教えることになった日、Cルームの窓を開けると、何とあの懐かしい香りがするではありませんか!!!!!
当時の先輩に「沈丁花」であることを教えてもらい、全てが繋がった気がしました。
 
それまで忘れていた牧水の短歌の沈丁花こそ、学生時代に春の訪れを知らせてくれたあの香木だったのです。それから、毎年春になると沈丁花の香り楽しむことが待ち遠しくなりました。
授業が終わり、外灯の無い駐車場までの1分程の時間がとても楽しみでなりません。
 
春という季節は塾にとって、一年の中で最も忙しい季節です。
毎年ドタバタと過ごしている私に、この、春がくれる「香りの贈り物」だけが「ちょっとは余裕持ちなさいよ~」と言ってくれる気がしていす。
 
しかし、香りを楽しむことができる期間はとても短く、日が経ち香りが弱くなってくると、巣立っていく生徒に思い重ね、妙に寂しくなったりもします。
 
 
 
サクセスセミナーの佐沼教室から大学に合格した高校生のみなさん、すでに新しい土地に引っ越した子もいることでしょう。始めは戸惑うことだらけでしょうね。しかし、いずれ、新しい環境に慣れ、新しい友達ができることでしょう。大学生ともなれば、新しい価値観を持ったり、感性も磨かれてくるでしょう。

この時にしか体験できないことを沢山経験し、大いに学び、楽しんで下さい。そして皆さんとの再会を楽しみにしています。長い生徒さんでは6年間、いや私の知っている子の中には小1から12年間サクセスセミナーに通ってくれた生徒さんもいます。保護者の皆様、本当に長い間ありがとうございました。心から感謝申し上げます。
 
いつかまた、皆さんとの再会を楽しみにしています。
 
最後に・・・沈丁花の花言葉を調べてみたら、「永遠」「青春の喜び」だそうです。
 
 
 
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「はるのおもひで」


2016.03.25

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