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「どうだった?」その問いは、大人の自己満足になっていませんか?子どもへの関わり方を見直すチャンスかも。


「どうだった?」その問いは、大人の自己満足になっていませんか?子どもへの関わり方を見直すチャンスかも。
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秋の行楽シーズン。街中ではさまざまなイベントや地域フェスが開催されていますね。
家族で出かける機会も増え、ニュースでは「今日は〇〇で親子連れが楽しみました」という映像がよく流れています。そんな中、リポーターが子どもにマイクを向けて「〇〇はどうだった?」と尋ねる場面、皆さんも一度は見たことがあるのではないでしょうか。

少し照れながら「たのしかった!」と答える子。うまく言葉にできず、笑ってごまかす子。
その姿に「うちの子もあんな感じだな」と微笑む保護者の方も多いと思います。

けれど、ふと考えてみると――
この「どうだった?」という質問、子どものためというより、大人の自己満足になっていないでしょうか。

私自身も、テレビを見ながら「楽しかった」「おいしかった」という言葉が出ると、主催者でも保護者でもないのに、なぜかホッとすることがあります。


言葉よりも、目線と行動で伝わることがある

同じことは塾の現場でも起こります。
例えば、テストが終わり教室に戻ってくる生徒たち。私もかつては「どうだった?」「できた?」とつい尋ねてしまったものです。正直に申しますと、今でもテストの手ごたえは実は非常に気になります…。ですが、現在はその衝動を抑え、子どもが自分から話し始める瞬間を待つようにしています。
でも今は、その瞬間にすぐ言葉で確認するのではなく、歩き方や表情、目線などの小さなサインから、その日の手ごたえや心の動きを感じ取るようにしています。

もし手ごたえがなくても、一番悔しいのは本人です。
大人が焦って結果を聞くより、「テスト勉強よく頑張ったね」とねぎらう方が、次の行動や自信につながる励ましになると考えられるようになりました。


“自分本位”な安堵だと気づかされたエピソード

あるとき、私のクラスに体験授業の生徒が参加しました。

授業後、お迎えに来られたお母さんが「どうだった?」と尋ねると、わずかな沈黙の後、その子はにっこり笑って「楽しかった」「分かった」と答えました。その瞬間、未熟だった私は楽しんでくれて良かったと胸をなでおろしました。お母さんも、もしかしたら同じような感覚だったかもしれません。しかし、塾人としては子どもたちを楽しませて、苦手を「分かる」にするのは当然のこと。なんとも自分本位な安堵だったのだと、今思い出しても苦笑してしまいます。

以来、体験授業後は「ご家庭で授業の感想をよく話し合ってからご検討ください」とお伝えするようにしています。確かに塾選びは保護者様のご都合が優先される部分は多いのですが、お子さん自身にも考えていただくことを大切にしたいからです。あの日「楽しかった」と言った体験授業の子のことを思い出すたび、子どもたちや保護者の皆さんに教えられ、気づかされながら、私も塾人として一歩ずつ成長してきました。本当にありがとうございます。

子どもは本来、のびのびと考え、自由に表現することを楽しみたい存在です。
「どうだった?」を「どんなことを感じた?」に変えて会話を楽しんでみませんか?子どもたちは安心して自分の思いを語ってくれることでしょう。ですから、保護者の皆様にも、お子さんが普段と違う感想を話したら、それをぜひ大切に受け止めてほしいと思っています。

サクセスセミナー進学教室では、子どもたちが自分の言葉で学びを語れる環境づくりを大切にしています。現在2週間体験授業も受付中です!ぜひお問合せください。



「どうだった?」その問いは、大人の自己満足になっていませんか?子どもへの関わり方を見直すチャンスかも。
佐々木(敦) 担当【小中学生:理系・受験 / 高校生:数学・化学・生物】
得意技:苦手生徒も感動!重要語句簡単オモシロ暗記術
好きな食べ物:甘いもの、マイブームはバウムクーヘン
趣味:愛犬と遊ぶこと
好きな言葉:努力が必ず報われるとは限らない、ただ成功した者は皆すべからず努力している

2025.10.20

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