TOP >

季節を味わう感性


季節を味わう感性
小学生の中高一貫校の対策授業では、子どもたち一人ひとりの「季節を感じる・季節を味わう」感性を大切にしている。
日本の気候・災害などの学習、季節で変動する野菜の価格、日本全国の季節の伝統行事や祭りなど、季節そのものだけでなく地理・歴史・文化の学習内容に直結する部分が大いにあるからだ。

さて、私のクラスに、理科と社会、特に農業系の問題に素晴らしく強い子がいる。
普段からおばあさんの畑でトマトやキュウリの収穫を手伝っているらしいが、彼は確かに農産物の問題にはセンスが良い。収穫という行為だけでなく、天候、発芽や野菜の育ちに必要なもの、植物のすがたなど、当たり前に見ているもの、触れているものは彼にとっては「日常」なのだ。学年が上がるとさらに視野も広がり、天候に応じた収穫量の増減や市場価格の変動、フードロスなどに対する考え方なども小学生さながらの回答センスに舌を巻く。

彼の語りから、おばあさんは野菜を育てながら、自然の恵みに感謝し、四季を感じ・喜びながら人生の節目を大切に過ごしてきたのだとわかる。大きくなったら、そんな家族に囲まれて育ったことにきっと感謝するのだろうと考えながら、授業後彼を見送った。


季節を味わう感性
佐藤 担当【中学受験対策/高校入試対策】
得意技:苦手な子ほど楽しくなる作文指導。数学的に考える国語読解。
趣味:なまはげ研究と能面
好きな食べ物:たらこトースト

2024.06.17

お問い合わせボタン